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兵庫県西宮市 学生マンションリニューアル工事
関西にある某私立大学様からの依頼で、長年使ってきた女子学生向けのワンルームマンションを、より親御さんが安心して娘様を下宿させられる物件にリニューアルし、
大学の付加価値としてPRできるものにしたいというご相談がありました。
現場を拝見すると、築60年、22㎡の専有面積がより狭く感じる暗い色調、自炊のできない狭いキッチン、老朽化した設備、収納は間口が75センチしかないクローゼットだけ。
確かにこれは女子学生が健康的な学生生活をするにふさわしいものにしなければならないと感じました。
そこで、「学生の自立心と心身の健康を育むアパートメント」をコンセプトにしました。
ただ綺麗にするだけ、学生向きの意匠にするだけの改装ではなく
下宿生活は社会に出る前段階であり、その間に自分の暮らしを工夫しながら整える訓練ことが
これから社会に出ていく子供たちに必要だという姿勢を大学が発することで親御さんからの信頼や大学の付加価値が上がると考えたのです。
実際それは大人になり歳を重ねるほど感じます。
当たり前のことが当たり前にできる人というのは意外に少ないので
当たり前のことが出来る人はそれだけで人材として価値が高い。
そして身の回りを整えたり食べ物を整えることは、仕事ぶりは勿論健康の礎でもあるのです。
さて、工事内容としては
内装仕上は狭小空間でも圧迫感を感じないよう、明るくナチュラルな色調に変更し
狭く湯沸かししかできないミニキッチンから家具のレイアウトを検討し直しキッチンも最低限1菜一汁は料理できるサイズに。
既設のクローゼットは洋服を入れると埋まってしまう寸法だったので、小物や書籍の収納場所として居室には不要な時は畳める仕様で別途棚を設置。
居室の収納棚は、地震時の安全上、ベッド設置想定位置の反対側に設けました。
それでも限られたスペースで決して充実した収納とは言えませんが、可動の棚等で「工夫して暮らす」余地を作りました。
エアコンは新型コロナウイルスの心配を軽減してもらうためにも換気機能の付きのダイキン「うるさらX」に交換しています。
うるさらXは加湿機能も付いているので、女性にはうれしいですね。一般の学生向け賃貸は一番安いシリーズのエアコンが当たり前なので、大きな差別化になります。
【ご提案パース】
【After】
全20部屋のうち、最初に空き部屋だった2部屋を2020年9月に改修。
評判がよく、すぐに入居が埋まったため、次に空室の出たタイミングで更に6部屋を改修しました。そのころには、工事が終わるのを待ってマンスリーマンションを借りてまで入居を希望される方も出てくるようになり、
入居者の学生・親御様・大学側の皆さんに喜んでもらえる物件となりました。
本当はトイレと浴室は分けたかったのですが、家具の配置を検討したところ、どうしてもスペースを確保することができず、あと2㎡でも広ければ…とそれだけが心残りです。
【工事内容】
・クロス貼替
・床材上貼
・キッチン交換
・冷蔵庫用コンセント増設
・ユニットバス交換
・既設クローゼット/玄関収納に化粧シート貼
・コンセントプレート全交換
・照明器具LEDへ交換
・エアコン交換
・収納棚増設/ハンガー長押設置
工事予算約250万円